不動産会社のSNS集客は、投稿本数を増やすだけでは成果につながりません。物件を知るきっかけ、暮らしを想像する動画、問い合わせや内覧予約までの導線を、ひとつの体験として設計することが重要です。

OUR EXPERIENCE株式会社不動産プロは、国内外で総フォロワー270万人を超える不動産SNSアカウントをつくり上げてきました。

その運用で得た実際の反応とデータをもとに、再現しやすいSNS集客の考え方を解説します。

結論から言えば、最初に決めるべきなのは「どのSNSを使うか」ではなく、「誰に、どんな物件との出会いを届け、次に何をしてほしいか」です。目的が決まれば、媒体の役割も、動画の企画も、追うべき数字も明確になります。

01

いま、不動産会社がSNS集客に取り組む理由

住まい探しの入口は、ポータルサイトや検索だけではありません。いえらぶGROUPが2025年に公表した調査では、SNSを運用している不動産会社は34.8%にとどまる一方、72.2%が今後運用したいと回答しています。さらに、エンドユーザーが今後の住まい探しで使いたいSNSはYouTubeが30.8%で最多でした。

別の2026年調査では、住まい探しにSNSを使う人が見たコンテンツとして「内見動画・ルームツアー」が63.6%、「物件紹介の投稿」が62.8%。物件を一覧から選ぶだけでなく、動画で暮らしを疑似体験するニーズがはっきり表れています。

34.8%

SNSを運用している
不動産会社

63.6%

SNS利用者が見た
内見・ルームツアー

30.8%

今後の住まい探しで
YouTubeを使いたい人

出典:いえらぶGROUP「SNSの利用についてのアンケート調査」「住まい探しの情報収集に関する調査」

02

Instagram・TikTok・YouTubeは役割で使い分ける

すべてのSNSに同じ動画を投稿するより、各媒体でユーザーが期待する体験に合わせた方が、発見から反響までの流れをつくりやすくなります。

INSTAGRAM

比較・保存される資産をつくる

外観、間取り、設備、周辺環境を短い動画とカルーセルで整理。プロフィール全体で「どんな物件に強い会社か」が伝わる状態をつくります。

TIKTOK

知らなかった物件との出会いを増やす

最初の数秒で驚きやメリットを提示し、テンポよく内見体験を届けます。再生数だけでなく、プロフィール遷移と問い合わせへの寄与を確認します。

YOUTUBE

検索と長尺動画で信頼を深める

ショート動画で興味をつくり、詳しいルームツアーやエリア解説で判断材料を提供。過去動画が検索され続けるストック性も強みです。

LINE / FORM

問い合わせ後の離脱を減らす

SNSからの相談窓口をひとつに集約し、希望条件の確認、候補提案、内覧予約までをスムーズにつなぎます。

03

再生数ではなく、内覧までの導線を設計する

反響が出ないアカウントの多くは、動画を見た人が次に何をすればよいか分からない状態です。投稿ごとに導線を増やすのではなく、迷わない一本の流れをつくります。

  1. 01発見ショート動画・おすすめ表示
  2. 02理解プロフィール・固定投稿
  3. 03比較物件詳細・エリア情報
  4. 04相談LINE・問い合わせフォーム
  5. 05内覧希望確認・日程予約

投稿の最後には「プロフィールから空室確認」「希望条件をLINEで送る」など、次の行動をひとつだけ提示します。問い合わせ後の返信速度と入力項目の少なさも、SNS運用と同じくらい重要です。

04

30日で始める、不動産SNS運用プラン

1週目戦略設計

顧客像、商圏、得意物件、問い合わせ先を決める。競合よりも「自社が続けられる切り口」を選びます。

2週目型をつくる

ルームツアー、設備比較、街紹介、よくある質問の4企画を用意。冒頭・字幕・CTAをテンプレート化します。

3週目撮影・公開

まとめて撮影し、週3本を目安に公開。一本ごとの完成度より、同じ品質で検証できる運用体制を優先します。

4週目検証・改善

保存、視聴維持、プロフィール遷移、問い合わせを確認。反応の良い企画を残し、冒頭3秒とCTAを改善します。

05

追うべきKPIは、顧客行動に近い順に見る

フォロワー数は重要な信頼指標ですが、それだけで事業成果は測れません。問い合わせ数、内覧予約数、成約数から逆算し、途中の数値を改善します。

  • 事業KPI:問い合わせ数、見込み顧客数、内覧予約数、成約数
  • 導線KPI:プロフィール閲覧、リンククリック、LINE追加、フォーム到達
  • コンテンツKPI:視聴維持率、完了率、保存、シェア、コメント
  • 認知KPI:リーチ、再生数、非フォロワーへの表示割合

上から順に確認すると、「再生は多いが問い合わせが少ない」「プロフィールは見られるがリンクが押されない」といった詰まりを特定できます。

06

SNSでも、不動産広告の表示ルールを守る

SNS投稿も不動産広告に該当する場合があります。物件概要に必要な表示を省略しない、合理的な根拠のない最上級表現を使わない、成約済み物件を掲載し続けないなど、公開前の確認フローを必ず用意してください。

首都圏不動産公正取引協議会は2026年3月、SNS上の不動産広告について、必要な表示事項と特定用語の使用状況を調査した結果を公表しています。動画の見やすさと同時に、正確で誤解のない情報提供を徹底することが、長期的な信頼につながります。

参考:公益社団法人 首都圏不動産公正取引協議会「SNSを利用した不動産広告の実態調査」

CONCLUSION

SNSを、売上につながる営業資産へ

不動産SNS集客は、一本のバズを狙う施策ではありません。誰に何を届けるかを決め、動画の型をつくり、問い合わせと内覧までの導線を整え、数字を見ながら改善する。その積み重ねが、継続的に反響を生む営業資産になります。

不動産プロは、総フォロワー270万人超の不動産SNS運営で培った企画・制作・運用・導線設計をもとに、不動産会社のSNS活用を支援します。

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